安全配慮義務ってどこまで負うのか? ~製麺会社A事件~
東京・銀座の社会保険労務士法人Aimパートナーズです!
今回は安全配慮義務について争った裁判例・判例を紹介します。
【目次】
◆事実の概要
◆事件の争点
◆判決の判断
◆まとめ
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◆事実の概要
製麺機に手を挟まれて負傷した社員が、安全配慮義務に違反しているとして訴えを起こしました。
◆事件の争点
①会社の義務
②義務の履行
◆判決の判断
①会社は、社員に対して、社員がその生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(安全配慮義務)を負う。本件製麺機は、常時刃が露出している危険性を有するものであり、また、会社においては、麺に縮れを付けるために、左手で製麺機から出てくる麺を押さえる作業が日常作業として予定されていた。その作業は、露出して上下する刃の真下に手を伸ばすという、高い危険性を有する作業であったというほかない。そうすると、会社は、社員にそのような危険性を有する作業をさせるに当たって、刃に覆いを付けるなどの物的な対策や、それに代えて労働者を十分に教育するなどして、上記作業から生じる危険性を防止する義務を負っていた。
②会社は、本件製麺機の刃を常時露出させたまま、特段の物的対策を取ることなく社員を作業に従事させたのであり、本件製麺機の刃の部分が危険であることを注意喚起するような表示等をしていたとは認められないし、会社が社員に対して、本件製麺機の危険性を十分に教育したと認めるに足りる証拠はない。したがって、本件事故については、会社に安全配慮義務違反があると認められる。また、その義務違反の内容に照らすと、不法行為が成立するというべきである。
◆まとめ
本件は物的対策や教育を怠っていたと認定され安全配慮義務違反とされました。工場等で危険を伴う作業を行う場合には対策と教育は必須と言えるでしょう。
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