競業避止義務はどこまで有効となるか!?③ ~建通エンジニアリング事件~
東京・銀座の社会保険労務士法人Aimパートナーズです!
退職又は解雇後の競業避止義務の有効性について争った裁判例を紹介します。
【目次】
◆事実の概要
◆事件の争点
◆判決の判断
◆まとめ
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◆事実の概要
建設業を営む会社で取締役の地位に準ずる立ち位置として業務委託を請け負っていた受任者が、同業他社の業務にも携わっておりかつ重要事項を報告しなかったため、会社は競業避止義務違反とし、本来であれば業務委託をしなかったとして賠償請求を行いました。
◆事件の争点
①善管注意義務
②損害賠償責任
◆判決の判断
①受任者は、建築事業本部の責任者として、取締役又は支配人に比肩し得べき立場で中枢を担っていたということができ、これに見合う報酬を得ていたと評価でき善管注意義務の一内容として、競業避止義務を負う。会社が業務提携に参入できるか否かは、重要な情報であり、善管注意義務が本旨に従って履行されるのかについて会社が疑念を持って当然の客観的状況にあり、受任者が会社の競業関係にある同業他社のためにした活動やその結果は、会社において本件契約の継続について判断する際の重要事項であった。受任者は、会社が本件契約の更新・継続を決定した日までには、同情報を会社に報告すべき義務を負っていたというべきであり、報告義務を懈怠した。
②会社は、前記の報告を受けていれば、本件契約は継続しなかったと認められる。本件契約を継続したことにより被った損害として、4カ月分の報酬相当額である300万円の損害賠償責任を負う。
◆まとめ
本件はまず労働契約ではなく準委任契約として認定され、その上で報告義務懈怠となり賠償命令となりました。同業他社についても訴えを起こしていますがこれに関しては賠償義務なしとされています。
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