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年次有給休暇の時季変更権はどこまで有効か?④ ~JR東日本高崎車掌区年休事件~

東京・銀座の社会保険労務士法人Aimパートナーズです!

 

今回は年次有給休暇の取得に対して時季変更権を行使した裁判例・判例を紹介します。

 

 

【目次】

◆事実の概要

◆事件の争点

◆判決の判断

◆まとめ

 

 

__________________________________________

 

 

◆事実の概要

社員は繁忙期である7月に4日間の年休申請を行いました。会社は4日間のうち2日は時季変更権を行使して年休申請の不承認を行いました。その後社員は出社命令に従わず欠勤したため会社は懲戒処分を行ったところ、社員はこれを不服として訴えを起こしました。

 

 

◆事件の争点

 

①時季変更権行使後の対応

 

 

②事業運営の支障

 

 

◆判決の判断

①年次有給休暇は、社員がその有する休暇日数の範囲内で具体的な休暇の始期と終期を定めて有給休暇の時季を指定したときは、客観的に労働基準法39条所定の事由が存在し、かつ、これを理由として会社が時季変更権の行使をしない限り、この指定によって年次有給休暇が成立するもの、すなわち、休暇の時季指定の効果は、会社の適法な時季変更権の行使を解除条件として発生するのであるから、会社としては、時季変更権の行使として、同法39条4項所定の事由が存在するということを理由に、当日の年休を承認しないということを示せば、直ちにそれが時季変更権の行使となる。社員側からしても、いつでも別の日を年休日として指定すれば足りるのであるから、会社の側から他日を指定しなければならないと解する理由はない。

 

 

②社員が時季指定権を行使した時季は夏季繁忙期にあたっていたため、時季変更権行使日1日目について10名、2日目について6名に年休を付与するのが限度であったと認められるから、社員らこれ以外の年休付与申請者に年休を付与すれば、事業の正常な運営に支障があったものというべきである。年休付与申請者のうち何人にこれを付与するかを決定するに当たっては、会社は事業の正常な運営を妨げない限り、申請者に申請どおりの休暇を付与するように努めるべきことはいうまでもないが、この場合でも、会社は、事業の正常な運営を妨げない範囲内で通常考えられる措置をとれば足りる。

 

 

 

◆まとめ

本件は時季変更権の行使が認められました。会社は代替要員の確保や他の他の年休取得者との調整を図っており、やるべきことはやっていたと評価されたと考えます。

 

 

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