仮眠時間や待機時間は労働時間になる!?⑤ ~ビル代行業事件~
東京・銀座の社会保険労務士法人Aimパートナーズです!
仮眠時間や待機時間が労働時間に該当するか否かを争った裁判例を紹介します。
【目次】
◆事実の概要
◆事件の争点
◆判決の判断
◆まとめ
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◆事実の概要
宿直勤務を伴う警備業に従事する社員らが、更衣時間、朝礼時間、休憩時間及び仮眠時間は労働時間に該当するとして未払い賃金の訴えを起こしました。
◆事件の争点
①更衣時間・休憩時間
②休憩時間
③仮眠時間
◆判決の判断
①労働基準法32条の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれる時間をいうが、上記労働時間に該当するか否かは、労働者が当該時間において使用者の指揮命令下に置かれていたものと評価できるか否かにより客観的に決まる。社員らは、会社によって朝礼(10分)への出席及び始業時刻前の更衣(5分)が義務づけられていたことが認められる。
②本件において、休憩時間には、飲食店で外食する者がいたり、食事を購入するために外出したり、あるいは仮眠をとる者もいたり自由であり、警備服上着を脱ぐことが認められ、ネクタイを緩めることもあったのであって、これらの事実に照らせば、休憩時間は、労働契約上の役務提供が義務づけられていなかったものと評価することができる。
③本件仮眠時間中、労働契約に基づく義務として、仮眠室における待機と警報や電話等に対し直ちに相当の対応をすることを義務づけられていると認められるのであるから、本件仮眠時間は、全体として労働からの解放が保障されているとはいえず、労働契約上の役務の提供が義務づけられていると評価することができ、本件仮眠時間は、労基法上の労働時間に当たる。
◆まとめ
更衣時間、朝礼時間及び仮眠時間は労働時間とされ、休憩時間は労働時間に該当しないとされました。ポイントは労働から解放されているか否かですが、休憩時間で言及されている警備服の脱衣やネクタイの緩みを認めているところが意外と重要かもしれません。
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