事業場外みなし労働時間制の適用ってどうなの?③ ~落合事件~
東京・銀座の社会保険労務士法人Aimパートナーズです!
最近最高裁でも判決があった事業場がみなし労働時間制の有効性について争った裁判例を紹介します。
【目次】
◆事実の概要
◆事件の争点
◆判決の判断
◆まとめ
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◆事実の概要
事業場外みなし労働時間制で働いていた営業マンが退職後、出退勤時刻の把握は可能として未払い賃金の請求を行いました。
◆事件の争点
①労働時間の把握
②労働時間の算定し難いときの判断
◆判決の判断
①外回り営業の担当者に直行直帰は許されていないことから、出退勤の時刻を管理することが可能である。外回り営業社員は、会社に出勤後に営業日報に訪問予定先や訪問時間、PR内容を記載した営業予定表を所属長に提出することとされており、訪問予定先の選定や訪問時間、PR内容の決定は、外回り営業の担当者に委ねられているものの、所属長は営業予定表により営業社員の1日の業務内容を把握することができ、それゆえ、提出された営業予定表の内容の修正、変更を指示することも可能であるといえる。また、外回り営業社員は帰社後にその日の訪問先や商談内容を営業日報の作成、提出又は口頭により報告することとされており、この報告により概ね営業予定表に沿った訪問や商談がされているか否かを確認し、営業予定表と異なる外回り営業が行われている場合には、外回り社員に更に詳細な報告を求めるなどすることも可能である。
②会社においては、外回り営業を担当する社員の出退勤時刻については事業場である会社において把握することが可能であり、営業予定表及び帰社後の報告を通じて外回り営業中に従事する業務を把握することも可能であって外回り営業中の業務に対しても具体的な指揮命令を及ぼすことが可能であるから、社員の外回り営業への従事が「労働時間が算定し難いとき」に当たるとは認められず、事業場外におけるみなし労働時間制の適用はないというべきである。
◆まとめ
本件は直行直帰が許されていない事、日報の提出等により事業場外みなし労働時間制の適用はないと判断されました。指揮命令下に置かれていると判断されたのも仕方がないでしょう。
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