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管理監督者はどこまで有効なのか!?⑦ ~HSBCサービシーズ・ジャパン・リミテッド事件~

東京・銀座の社会保険労務士法人Aimパートナーズです!

 

今回は社員を管理監督者扱いした結果、訴えられた裁判例を紹介します。

 

管理監督者についてもっと詳しく知りたい方は こちら!

 

 

 

【目次】

◆事実の概要

◆事件の争点

◆判決の判断

◆まとめ

 

 

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◆事実の概要

外資系銀行に中途採用され、退職した副社長が、管理監督者性や割増賃金を年棒に含める行為の効力を争う訴えを起こしました。

 

 

◆事件の争点

 

①管理監督者に該当するか

 

②年棒に含む割増賃金

 

③法内残業について

 

 

 

 

◆判決の判断

①副社長が、一定の部門を統括する職務を行っていたとは認められない上、部下に当たる職員はいなかったのであるから、部下に対する労務管理上の決定等についての裁量権は皆無である。よって、管理監督者にふさわしい職務内容や権限を有していなかったというほかはないから副社長が、労基法41条2号に規定する管理監督者に当たると認めることは困難である。

 

②年俸の中に時間外労働等に対する割増賃金が含まれるとする合意については、年俸のうち割増賃金に当たる部分とそれ以外の部分とを明確に区分することができる場合に限り、その有効性を認めることができると解されるところ、副社長と会社との間の契約においては、そのような明確な区分がされているものとは認められないから、法定時間外労働等に対する割増賃金について、これを年俸に含むとする旨の合意は、労基法37条に反し無効である。

 

③法内残業について、年俸に含む旨の合意の効力を認めても、何ら労基法に反する結果は生じないから、法内労働に対する賃金につき、これを年俸に含むものとする旨の合意は有効であって、被告には、法内残業に対する賃金の支払義務はない。

 

 

◆まとめ

役職は副社長でしたが、部下もいなく管理監督者にふさわしい責任や権限を有していなかったため管理監督者性を否定。また、割増賃金は年棒に含むという合意も無効となりました。

 

いかがでしたでしょうか?管理監督者を適用したいけど否認されないか不安、管理監督者の待遇をどのように設定すべきかわからない等管理監督者制度でお悩みの方はお気軽に東京・銀座の社会保険労務士法人Aimパートナーズまでお気軽にお問合せください

 

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