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マタハラで訴える従業員のケース③ ~広島中央保険生協事件(広島高判平27・11・17)~

東京・銀座の社会保険労務士法人Aimパートナーズです!

 

今回は会社がマタハラで訴えられたケース(広島中央保険生協事件)をご紹介いたします。

 

ハラスメントの詳細は こちら!

 

 

【目次】

 

◆事件の概要

◆判決の争点

◆判決の判断

◆まとめ

 

 

_________________________________________

 

 

◆事件の概要

生活協同組合が運営する病院の女性社員は、労基法に基づく妊娠中の軽易業務への転換に際して副主任の役を降ろされ、育児休業後も副主任に復帰とならなかったことから、均等法9条3項に違反する違法・無効なもの及び育介休業法10条に違反する違法・無効なものであると主張して、副主任手当の支払いおよび慰謝料等の損害賠償を求めて提訴しました。

 

 

◆判決の争点

 

①女性社員が自由な意思に基づいて降格を承諾したものといえるか

②特段の事情があるか

③不法行為が成立するか

 

◆判決の判断

 

①女性社員が強く希望するリハビリ科に異動させたからといって、降格について承諾があったとはいえない。事前に承諾を得たという証拠はなく、同科には主任がおり、かつ、ひとつの組織単位に主任と副主任が併存した例がないことを女性社員が知っていたとしても、副主任を免ぜられることを承諾したことにはならない。また、事後承諾はあったと認められるが、「不満であったが、仕方ないと思った」というものであり異議を留保したりせず、副主任で復帰する保証のない異動であることを認識していたとしても、事後承諾が自由意思に基づきなされたとする合理的な理由が客観的に存在するとはいえない。女性社員は、肉体的負担の少ない業務を担当する利益を得たと認められるものの、賃金の低下等の重大な不利益があり、副主任への復帰の保証もなく、この点につき明確に説明した証拠もない。

 

②病院は、女性社員を降格しないと、リハビリ科に主任と副主任が併存することになり、組織規定に反し、業務上の支障が生ずる可能性があるとするが、現場の実情を判断して原則に捉われない柔軟な運用もあるはずである。軽易業務への転換請求を機に女性社員の資質・能力を理由とする降格が一切許されないとまでいうことはできないが、女性社員に自分の意見と異なる上司の意見や組織の方針に対して反論・非難したり部下の反論を許さなかったり、複数の後輩が同じ職場で働くことを嫌って退職したりするほど独善的、かつ、協調性を欠く性向や勤務態度があるとはいえず、これを理由として女性社員に職責者適格性に欠けるともいい難い。病院が行った措置の有利・不利な影響として、①軽易業務で身体的負担が減ること、②副主任を免除すること自体は負担減であること、③病院が女性社員の担当患者を減らすなどしたことは利益であるが、一方、降格により経済的損失を被るほか、役職取得に必要な職場経験のやり直しを迫られる不利益があり、女性社員の元の職場にすぐ後任の副主任が任命され、女性社員を副主任として復帰させるための方策の検討もなされていないことなどから、均等法9条3項に実質的に反しないと認められる特段の事情があったとはいえない。

 

③承諾が自由な意思に基づくものと認められる合理的理由は存在しないこと、職責者によって十分な検討がなされていないこと、均等法等の目的、理念に従って女性社員への応対が十分に裁量権を働かせたとはいい難いことから、女性労働者の母性を尊重し、職業生活の充実の確保を果たすべき義務に違反した過失(不法行為)があり、配慮義務違反(債務不履行)がある。

 

◆まとめ

本判決は会社にとって厳しい判断となりました。また本判決は最高裁の差し戻し審となっていますが、同最判以降、均等法と育介休業法の通達が改訂され、さらにはマタハラ防止のための事業主の措置義務の立法化の検討も始められるなど、同最判の影響は多大であったといえるでしょう。降格の理由に妊娠以外の合理的な理由があったとしても、妊産婦時期の労働者としてはマタハラを主張してくることが予想されるため、会社としてはしっかりした根拠づくりが必要だと考えます。

 

いかがでしたでしょうか?育児休業等に伴う労働条件の変更について適正に手続きを行いたい等マタハラ関係でお悩みの方は東京銀座の社会保険労務士法人Aimパートナーズまでお気軽にご連絡ください!

 

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